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停電・断水にも備える!新築時にできる台風後のライフライン対策

公開日:2025/07/25(金) 更新日:2025/07/25(金) スタッフ家づくりコラム

停電・断水にも備える!新築時にできる台風後のライフライン対策

台風対策コラム


目次

  1. はじめに:台風の後に本当に困ることとは?

  2. 停電への備え|電気が使えなくなるとどうなる?

  3. 断水への備え|水が出ない不便さとその影響

  4. 新築時に取り入れたい停電・断水対策
     4-1. 太陽光発電+蓄電池システム
     4-2. 非常用コンセントと電源分散
     4-3. 雨水タンク・貯水タンクの設置
     4-4. 耐風性と気密性を高めた構造

  5. 共働き世帯こそ必要!「備えある家」の安心感

  6. まとめ:災害に強い家づくりで、家族の安心を守る


1. はじめに:台風の後に本当に困ることとは?

毎年のように日本を襲う台風。強風や浸水への備えは注目されますが、実は「停電」や「断水」といったライフラインの停止こそ、生活に直接影響する深刻な問題です。

特に共働きや子育て中の家庭では、災害時に自宅が使いものにならなくなると、生活や仕事に大きな支障をきたします。だからこそ、新築を検討している今のタイミングで、台風後を見据えたライフライン対策を考えておくことが重要です。


2. 停電への備え|電気が使えなくなるとどうなる?

停電

台風の影響で電柱が倒れたり、送電線が切れたりすると、長時間の停電が発生します。その間、次のような困りごとが起こります。

  • 冷蔵庫が止まり、食品が傷む

  • エアコンや扇風機が使えず、熱中症のリスクが高まる

  • 夜の照明が使えず、ケガや不安につながる

  • スマホの充電ができず、情報が得られない

現代の暮らしは電気なしでは成立しません。備えがあるかどうかで、台風後の生活に大きな差が出ます。


3. 断水への備え|水が出ない不便さとその影響

水道も、台風の影響で設備が故障したり、河川の濁りによって浄水ができなくなったりして止まることがあります。断水が起きると以下のようなことが困ります。

  • 飲み水が確保できない

  • トイレが使えない

  • 手洗いや調理ができず、衛生状態が悪化する

  • 洗濯やお風呂が使えずストレスに

ライフラインが1つでも止まると生活は一気に不便になります。特に小さな子どもや高齢の家族がいるご家庭では、事前の備えが安心につながります。


4. 新築時に取り入れたい停電・断水対策

災害時の備えは、あとからよりも「最初にやっておく方がラク」です。ここでは、新築時に検討したい4つの対策をご紹介します。


4-1. 太陽光発電+蓄電池システム

注目されているのが、太陽光発電と家庭用蓄電池の導入です。

  • 太陽光発電:晴れていれば電気をつくることができる

  • 蓄電池:つくった電気をためて、夜間や停電時に使える

この組み合わせがあれば、停電中でも冷蔵庫・照明・スマホの充電など最低限の生活を維持できます。

特に「全負荷型(ぜんふかがた)」と呼ばれるタイプの蓄電池なら、家全体のコンセントに電力を供給できるため、普段と同じような生活が可能です。

ただし注意点として、蓄電池の「使用可能容量」には限りがあります。
一般的な家庭用蓄電池の容量は5~10kWh程度が主流。冷蔵庫・照明だけなら1日~2日程度使えますが、エアコンや電子レンジなど消費電力が大きい家電を同時に使うと電力がすぐになくなる場合もあります。

そのため、停電時にどの家電を使うか優先順位を決めておくことが大切です。


4-2. 非常用コンセントと電源分散

蓄電池を設置する場合は、どの部屋・どの機器に電気を流すかを設計段階で考えておくと便利です。

たとえば、以下のような場所に「非常用コンセント」を設置しておくと実用的です。

  • 冷蔵庫の裏

  • リビングや寝室の照明まわり

  • スマホ充電用の壁コンセント

また、回路を分けることで、災害時に必要なエリアだけに電気を送る「電源分散」ができます。

注意点として、非常用コンセントにも「使える電力量」に上限があります。
高出力の家電を同時に使うと容量オーバーになることもあるため、停電時は使用機器を絞ることが基本です。


4-3. 雨水タンク・貯水タンクの設置

水道が止まった場合の備えとして、以下のような設備もおすすめです。

  • 雨水タンク:屋根に降った雨をためて、植木の水やりやトイレの水に使える

  • 貯水タンク:非常時用にあらかじめ水道水をためておく容器。洗濯や掃除に利用可

ただし、これらの水は飲料には使用できません。
雨水や保存していた水は雑菌が繁殖している可能性があるため、飲み水としては不適です。

飲み水は別に「備蓄用のミネラルウォーター」を用意しましょう。
目安は「1人1日3リットル × 3日分」。家族の人数に合わせて、保存期間の長いものを選ぶと管理がしやすくなります。


4-4. 耐風性と気密性を高めた構造

停電や断水を起こさないためには、家そのものの性能も大切です。

  • 耐風等級の高い構造にすれば、強風による設備破損や浸水のリスクを抑えられる

  • 気密性や断熱性が高いと、停電中でも室温をある程度保てるため、夏や冬でも快適さが損なわれにくい

これらは災害時の安心だけでなく、日常の光熱費削減にもつながるため、一石二鳥の備えといえます。


5. 共働き世帯こそ必要!「備えある家」の安心感

共働き家庭の場合、日中に自宅にいない時間が長くなります。留守中に停電や断水が発生しても、事前の備えがあれば家族の安全を守ることができます。

また、災害時でも最低限のライフラインが確保できていれば、テレワークでの仕事継続や在宅での子ども対応もしやすくなります。

「何かあったときに自宅で過ごせるかどうか」は、働き方や暮らし方に大きな安心をもたらしてくれます。


6. まとめ:災害に強い家づくりで、家族の安心を守る

台風は「いつ来るかわからない災害」です。だからこそ、新築時にできる備えをしておくことが、家族の安心に直結します。

今回ご紹介したのは以下の4つの備え:

  • 太陽光発電+蓄電池で電力を確保

  • 非常用コンセントと電源分散で計画的な電力供給

  • 雨水タンク・貯水タンクで生活用水を確保

  • 耐風・高気密な構造でダメージや不便を減らす

これらを事前に検討することで、台風後のライフライン停止にも冷静に対応できる住まいが実現します。

「災害に強い家づくり」は、これからのスタンダード。安心の暮らしは、備えから始まります。