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子育て世代におすすめの「見守れるワークスペース」設計術|リビング横でも集中できる家づくりの工夫

公開日:2025/05/25(日) 更新日:2025/05/24(土) スタッフ家づくりコラム
  1. はじめに:子育てと仕事の両立に「見守れるワークスペース」が注目される理由

  2. 見守れるワークスペースとは?その特徴とメリット

  3. ワークスペースの設置場所ベスト3

  4. 子どもの成長にあわせた柔軟な空間設計

  5. 集中できるための遮音・視線対策アイデア

  6. 家族のライフスタイルに合ったワークスペース実例

  7. まとめ:理想のワークスペースは"家族の距離感"で決まる


1. はじめに:子育てと仕事の両立に「見守れるワークスペース」が注目される理由

書斎をイメージした机の上の画像

近年、リモートワークの普及により、自宅での仕事環境の重要性が高まっています。特に小さなお子さまのいる家庭では、「子どもの様子を見ながら仕事がしたい」という声が多く聞かれるようになりました。そこで注目されているのが、“見守れるワークスペース”です。

これは、家族の気配を感じながらも仕事に集中できる空間のことで、子育て中の20~40代の方から支持を集めています。この記事では、新築時に取り入れやすい「見守れるワークスペース」の設計ポイントや実例を詳しく紹介していきます。

2. 見守れるワークスペースとは?その特徴とメリット

「見守れるワークスペース」とは、主にリビングやダイニングと隣接した位置に設けるワークエリアのことです。完全な個室ではないため、子どもの動きや声を感じながら作業ができるのが大きな特徴です。

メリット

  • 小さな子どもを見守りながら安心して仕事ができる

  • 家族と適度な距離を保ちながらも孤立しない

  • 家事の合間にサッと使える利便性

また、勉強スペースや読書スペースとして兼用しやすい点も魅力のひとつです。

なお、「集中できる」とは言え、仕事内容や家族構成によっては完全な個室の方が適している場合もあります。家庭や仕事の内容によって最適なワークスペースは異なるため、自分たちのライフスタイルに合った形を検討することが重要です。

3. ワークスペースの設置場所ベスト3

リビングのワークスペース

(1)リビング横のデスクコーナー
家族が集まるリビングの一角にデスクを設ける方法。常に子どもと視線が交差する位置なので、安心感があります。

キッチン背面

(2)キッチン背面のニッチスペース
キッチンカウンターの裏など、ちょっとした壁面スペースを活用。料理中に子どもの様子も見やすく、短時間の作業に向いています。

階段下

(3)階段下や廊下のデッドスペース
意外と見落とされがちな階段下や廊下の空間も、ワークスペースとして活用可能。壁付けカウンターや棚で十分な作業スペースが確保できます。

4. 子どもの成長にあわせた柔軟な空間設計

子どもは年齢によって生活スタイルが大きく変化します。幼児期は目が離せませんが、小学生以上になると自分の部屋で過ごす時間も増えてきます。

そのため、ワークスペースもライフステージに応じて使い方を変えられるよう、間仕切りの追加収納の増設など、可変性を意識した設計が重要です。

たとえば、将来的に個室として使えるよう扉をつけておく、または可動式のパーテーションを採用することで、使い方の自由度が高まります。

5. 集中できるための遮音・視線対策アイデア

家族と空間を共有する以上、完全な静けさは期待できません。だからこそ、ちょっとした工夫で集中力を高める対策が必要です。

アイデア例

  • 壁に吸音パネルを取り付ける:音の反響を抑えることで、集中しやすい環境に。

  • デスクの位置を工夫する:テレビや子どもの遊び場が視界に入らない配置にする。

  • カーテンやロールスクリーンで仕切る:開け閉めで自由に切り替えでき、視線を遮れます。

ちょっとした仕切りでも、"自分の仕事空間"を意識できると集中力が変わります。

6. 家族のライフスタイルに合ったワークスペース実例

事例1:3人家族/リビング横に造作デスク
お子さまが幼稚園に通うご家庭。リビング横の壁に造作カウンターを設け、親が仕事中も子どもが安心して遊べる空間を実現。

事例2:共働き夫婦/パントリー奥にワークスペース
仕事に集中したいときは扉を閉めて半個室に。普段はオープンにして、家族と程よくつながれる空間設計。

事例3:2人目育児中/寝室に小型ワークブース設置
夜間作業が多いため、寝室の一角に書斎スペースを確保。防音シートとカーテンで集中できる環境を作っています。

7. まとめ:理想のワークスペースは"家族の距離感"で決まる

「完全な個室ではなく、でも集中できる」そんなバランスが、子育て世代には求められています。新築の設計時には、将来のライフスタイルも見越して柔軟に変化できる空間設計を心がけることが大切です。

見守れるワークスペースは、家族の絆を深めつつ、仕事も効率的に進められる理想的な空間。ぜひ、家づくりの参考にしてみてください。

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